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芋がゆ:平安時代のスイーツより

芋がゆです。
山芋をあまづら風のシロップでやわらかく煮た甘味です。
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『古典がおいしい平安時代のスイーツ』前川佳代、宍戸香美・著(かもがわ出版)に紹介されている平安スイーツのひとつを作ってみました。

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材料は山芋と甘葛未煎(あまづらみせん)。
ツタの樹液を煮詰めたものが甘葛で、甘葛未煎というのは煮詰める前の液だそうです。
現代では、本物を手に入れることは難しいですから、それ風のシロップを使います。
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山芋は皮を剥いて薄くそぎ切りにします、が、ツルツルしていて削ぎにくい。
本に載っていた写真のようにはきれいに薄くできませんでした。慣れが必要かもしれません。
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あとは、二種類のお砂糖でシロップを作って、山芋を煮るだけですが、私は糖質を取り過ぎてはいけないので、レシピより量を減らした上、代謝しない甘味「ラカントS」を使いました。
ラカントSは、普通の砂糖と比べるとお値段が張るのですけれど、私の体調管理にはかかせません。
煮物などの、たくさんのお砂糖を使う料理には、これを使っています。
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シロップとそぎ切りした山芋を鍋に入れて、アクを取りながら、やわらかくなるまで、コトコト煮ていきます。
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山芋のヌルヌルがあるので、すぐにお粥らしく、とろりとしてきましたが、私のそぎ切りが厚みがありすぎたのか、柔らかくなるまでには少し時間がかかりました。
できればもう少し、とろとろにしたかったのですけれど、シロップが煮詰まってきてしまったので火を止めました。
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これ、すごく良いです。ほんのり甘くてやさしい味です。
滋養にも良さそうですから、風邪引きさんや、食欲の無い人にも適しているように思います。

芋がゆは、『今昔物語』の巻26第17に出てくる甘味です。→利仁将軍若時従京敦賀将行五位語
芥川龍之介の小説『芋粥』の元にもなっているお話だそうです。


by kukiha | 2021-11-24 10:12 | 料理と歴史